翼

「翼―cry for the moon」~550ページの大長編!

村山由佳さんの小説「翼―cry for the moon」を紹介します。

母親からの育児放棄や暴力的な言葉から逃げるようにニューヨークへ渡った日本人女性、真冬。

どれだけ必死にアメリカ人になろうとしても、マフィという名前で呼ばれても、決して変えられないもの。

そしてもう一人、白人と黒人の境界線で悩む青年、ブルース。

真冬の結婚相手、ラリーの死によって巡り会った二人は、次第にお互いに惹かれるようになり…。

そんな壮大な物語の紹介です。

●「翼―cry for the moon」あらすじ

翼

https://www.amazon.co.jp/

 

父親の自殺により、心が壊れた母親から虐待を受けて育った真冬は、母親を捨て去るように日本から飛び出してアメリカへ渡り、そのまま国籍を取得しました。

傷を背負ったまま、新しい人生をラリーと共に生きる決心を固めた、まさにその瞬間に、目の前でラリーは死を迎えてしまいます。

再び大きな傷を背負った真冬は、ラリーの義弟であるブルースと出会い…。

●550ページの長編の魅力

「翼―cry for the moon」は550ページもの大長編小説です。

あまりの本の分厚さに少々腰が引けてしまう人もいるかもしれません。

しかし、村山由佳さんの小説の魅力はここでも遺憾なく発揮されていて、とても読みやすい文章でスイスイ内容が頭に入ってきます。

内容は虐待や人種差別といった、とても重い内容であるのにもかかわらず、疲れる事なく読むことができるのが凄いところです。

村山由佳さんの小説の中では特にこの「翼―cry for the moon」の人気が高いようです。

作者である村山由佳さん自身も、登場人物のブルースに大変思い入れがあるようで(何でも高校生の時に作ったキャラクターだそうです。凄いですよね)力がこもっているのがよく伝わります。

何となく“読まず嫌い”をしている人も多いようですが、この小説は読まないともったいない!と熱くおすすめしたい小説です。

今まで何とも思っていなかったインディアンという存在が抱える問題や、境界線に生きる者の苦悩、出会いや別れなど、何度読んでも新しい発見がある、見た目の重量以上に「重い」本だと思います。

気楽に読むのには向かないかもしれませんが、読んで後悔することはきっとない、と言い切れる位の小説だと思っています。

●「翼」を読まないと真の村山由佳ファンではない!?

書籍

以上、村山由佳さんの小説「翼―cry for the moon」を紹介しました。

読了後はきっと、感動の涙に包まれるであろう、村山由佳さんの真骨頂とも言える小説です。

読んだことのない人はこの機会に、読んだことがある人は何度でも読み返して欲しい作品です。